どーも、きくらげ鰹です。
本ブログについて
高専専攻科を卒業後、少子高齢化が深刻な人口10万人ちょいの片田舎で、就職もせずに個人塾を開業したきくらげ鰹(カツオ)が書くブログ。金なし・社会人経験ゼロで起業したため、開業時から失敗しまくり。運だけはいいので、従業員ゼロ・家賃3万(笑)のアパート塾で気付けば月収100万(月商130万)の塾に成長。過去の自分へ向けて『月収100万円の安定収入を確立し、満員御礼を継続するための小ネタやノウハウ』をまるでメッセージを送るかのようにして記事を執筆中
学習塾の物件のタイプに
実店舗型
自宅教室型
アパート型
がありますが、
地方だと、アパート型の塾はめちゃめちゃ少ないです。
きくらげの塾がある地域だと、
アパートに塾が入っているのはきくらげの塾くらいです。
(都市部だとアパート一室でやっている塾もすくなくない思いますが...)
アパート型の塾は賛否両論のある物件です。
ある層にとっては、アパートが塾運営にとって最適です。
本記事ではアパートで塾を経営するメリット・デメリットについてきくらげの実体験に基づいて解説します。
アパートでの塾経営に興味がある人の参考になれば嬉しいです。
一人講師のスモール塾はアパートでもいいかもよ
まず、
実店舗型
自宅教室型
アパート型
のどの物件スタイルで塾や教室を運営するかは、何をゴールに教室経営するかによります。
きくらげの場合は、

きくらげがきちんと指導できる範囲で塾生を指導する。明日にでも塾を辞めれるような規模感で塾を運営する。少子高齢化の時代だから、固定費を安くしぶとく生き抜けるような財務体質で塾を運営する
と決めています。
何をゴールに塾や教室をを経営するかは人それぞれです。
上の例はあくまでもきくらげの場合の話です♪
ひとり教室で固定費を最大限安くして、堅実に塾や教室を経営したい人はアパート塾・教室が向いているかなと思います。
また、一人教室で責任を持って自分で指導したい
と思っている人にもオススメです。

いつかの記事にしたいと思っているのですが、きくらげは塾経営だけではなく、会社でも働いています。塾にフルコミットではなく、塾に力を7割くらいにしてあとは別の仕事に回しています。こんな感じで塾を運営しているのできくらげにとってはアパートがあっているのです。
一方で、店舗拡大や講師の雇い入れを考えている人はアパートでの塾や教室経営は辞めたほうがいいです。
すぐに移転をしないといけなくなりますし...そうなると色々と大変ですからね。
行き当たりばったり感で物件を選ぶのではなく、目的に応じた物件選びをしましょう。
(何が正解不正解ではありません。どのような塾にするのか、今後の展開はどうなのかでどの選択が最適なのかが変わってくるのです。)
アパートでの塾経営のメリット
では、アパートでの塾経営のメリットについて書いていきます。
1. 低コストでの運営が可能
- アパートの一室を利用することで、専用のテナントやオフィスを借りるよりも賃料が抑えられる
アパートで塾や教室を運営する一番のメリットは、家賃がめちゃめちゃ安いこと。
アパートで塾や教室を運営するのではれば、家賃は3~6万程度に収まります。
きくらげの塾のアパートの場合は、光熱費込みで5万です。
家賃 : 3万
駐車場 : 0.5万
光熱費・水道代・Wi-Fi・固定電話費用 : 1.5万
合計 5万
つまり、高校生の塾生が二人いれば損益逆転します。
自営業者は、
「来月、売り上げが下がったらどうしよう」
と将来の経営のことを考えて不安になる
のはあるあるだと思います。
知り合いの自営業者も同じようなことをボヤしていたのでそうだと思います....
ここで固定費が安いと、
「塾生二人集めればいいのか」と考えることができ、メンタル的にも安定します。
メンタルが安定しているときとそうではないときでは仕事のパフォーマンスが変わってきます。
健全な財務体質を維持することでメンタルを安定させて、仕事のパフォーマンスを上げる。
これも低コスト運営のメリットですね。
2. 内装費を安く済ませることができる
- 学生や保護者に親しみやすい「家庭的な環境」を提供できる
- 生徒が緊張せずリラックスした状態で学習できる空間を作りやすい
塾=壁が白で前にホワイトボードがあり、机がたくさん並んでいる
イメージがあるかと思います。

▲まさにこんなイメージです。
地方の塾だと、塾に通塾する塾生の半分は「勉強が嫌いな塾生」です。
塾=勉強をさせられる場所
塾=嫌な場所
という固定概念を持つ生徒たちも多いです。
実際に塾生がぼやいていますからね笑...
そこで、
- ホワイトボードは置かない
- 机はカフェのようなものにする
- インテリアもこだわる
- 内装はカフェ調にする
することで、生徒たちの塾への概念を変えることができ、楽しみながら塾に通塾してもらうことができるようになります。
ホワイトボードを置かない
のは逆転の発想ですよね。
(ホワイトボードを置かないというか、置けないだけですが笑...)

実際にこんな感じの塾だとテンション上がりませんか?
アパート塾だと内装費も安いので塾らしくない勉強空間を作ることができ、塾生や保護者の皆様とのコミュニケーションや指導が円滑になります。

きくらげの塾では、内装費30万円ほど出して、内装を変えています。ですので、アパート内にある塾なのですが...内装を劇的に変えることでおしゃれな教室に変えることができますよ。
実際におしゃれな塾にすることで、塾生や保護者の方からの反応は
「隠れ家的な塾で知る人ぞ知る塾になってて欲しい。あまり広まって欲しくない」
「塾っていうと、机がたくさんあって壁紙が白で勉強させられるっていうイメージが強いけど、きくらげ先生の教室はいい意味で塾感がないのがいい」
「息子が塾はめちゃめちゃ集中できると言ってて、やはりインテリアや内装は大事なんですね」
「家でも学校でも勉強しないし、他の塾生に迷惑をかけるくらい勉強嫌いなのですが、塾は楽しみに行ってるので、ありがいです」
などなど、塾生や保護者の皆様からは好評なようです。
3. 物件の探しやすさとアクセスの利便性
- 住宅街に位置するアパートなら、近隣の住民や通学途中の学生を対象にしやすい
- 通塾の負担が軽減され、地域密着型の集客が可能
アパートは至る所にあります。
ですので、まず物件を見つけやすいです。
※ 商用利用が可能かどうかは物件のオーナーとの相談にはなりますがね。
(実店舗だとアパートに比べて圧倒的に数が少ないので見つけにくいかと思います。)
きくらげの塾に通塾する塾生の学年比率は50%が高校生です
ですので、駅近のアパートを借りています。
駅から歩いて5分ですので、学校帰りに高校生がきます。

駅から徒歩5分のアパートなのに、家賃が3万で商業利用が認めれているのはとてもラッキーでした。
もし、中学生や小学生向けの塾を運営するのであれば、小学校や中学校の近隣に借りた方がいいのですが、アパートだとすぐに見つかりやすいかともいます。
塾経営は立地選びも売り上げに直結しますので、立地については入念に検討した方がいいでしょう。
立地の選び方は別の記事にする予定です。
4. お月謝額のコントロールのしやすさ
・ 固定費(家賃・光熱費等)が安いため、お月謝の金額を相場内にきちんとコントロールできる
塾運営にかかる経費が抑えられると、お月謝の金額を"いい感じ"の値段に調整できます。
商品やサービスには相場があります。
安かろうよかろう、高かろうよかろう
ではありません。
相場から外れると、良いサービス・商品でも売れない可能性があります。
塾や教室の場合は、
受講料が安いと、怪しまれる、クレーマー体質の家庭が入塾してきますし、受講料が高すぎると、「あそこの塾は高い、ぼったくりだ」と噂になります。
実際に、入塾の面談で、
「〇〇に通っていたのですが、授業料が高いくせにかくかくしかじかで」
とおっしゃられる保護者の方は多いです....
このような話を聞くと、適正価格が一番なんだなと実感します。
もちろん、教育費に糸目を付けない保護者の方もいらっしゃいますが、
個人塾の場合は適正なお月謝に設定することで、家庭の負担も考えてくれる良い塾と思ってくださります。
アパートでの塾経営のデメリット
もちろん、アパートでの塾運営にもデメリットはあります。
1. 防音や騒音、駐車場の問題
- アパートの構造上、防音対策が不十分だと周囲の住民に迷惑をかける可能性がある
- 特に、声が響きやすい部屋の場合や、近隣に苦情を申し立てる住人がいる場合には注意が必要
きくらげの塾ではまだ苦情がありませんが、塾へ近所の方からクレームを寄せられることは少なくありません。
騒音問題よりも、駐車場問題で苦情が寄せられる塾が多い印象があります。
自転車で塾にくる塾生もいますが、車で送迎の塾生も多くいます。
もし、塾が住宅街にあるならば保護者の方は誰かの家の前に車を停めたりします。
そうなるとこれが苦情になるわけです。
住宅街に塾を借りる人は駐車場のルールを定めておいた方がいいでしょう。
ちなみに、きくらげが学生時代にアルバイト講師をしていた塾は住宅街の中にあった実店舗型の塾でした。
駐車場問題で近隣住人からクレームがよさられることがしばしばあったとのこと。
駐車の仕方やルールはきちんと明確化して、保護者の方にも周知をしていきましょう。

きくらげの塾は1Fが飲食店で2Fが商業利用されていて、3Fが住居になっています。そのため、騒音の苦情は今まで一度もありません。大通りにアパートがあるので路肩駐車も可能です。また、飲食店のオーナーからはお店が閉まっているときはぜひ駐車場を使って欲しいとありがたい申し出もいただいています。
1Fが商業施設の場合は、お店の人と仲良くなることで、駐車場を貸してくれる可能性があります。
きくらげはたまたま1Fの飲食店のご飯が好きなので、よく飲食をしています。
ある日、その飲食店でご飯を食べていたら
「2Fの塾の先生やろ?お店が閉まってるときはここの駐車場使ってええで。子供たちが多いから路肩の駐車は危ないやろ。」
と言っていただけました。
塾は対外的にも見栄えの良いビジネスです。
ですので、地域の人の協力を得られやすいです。
2. 売り上げが実店舗よりも上がらない
- 教室の広さが限られているため、多人数の授業やイベントの開催が難しい
- 大型塾に比べて収益の上限が低くなる可能性がある
もし集団授業スタイルの塾であれば、アパートだと運営が難しいかもしれません。
収容人数に限りがあるのもアパート塾の大きなデメリットです。
ちなみに、この収容人数の問題は、アパートを2部屋借りることで解消することができます。
アパートが2部屋借りれるかどうかはタイミング次第ですのですぐに借りれるというわけではありませんが。
売り上げも実店舗型よりもあげれません。
塾の売り上げ=人数✖️お月謝
だからです。
3. 許可や規制の問題
- アパートの管理規約で商業利用が禁止されている場合がある
- 地域の条例や建築基準法に違反していないかを確認する必要がある
アパートには商業利用できるところと商業利用できないところがあります。
「ここだ」
と思える物件を見つけたとしても、商業利用できるかどうかは物件のオーナーさんとの交渉次第。
ここは運ゲーです。
看板を掲げれるアパートかどうかも確認が必要です。

元々お隣さんが、商業利用しているところで看板を掲げていました。不動屋さんに聞いたら、「看板OK」「内装も退去時に戻してくれればいじっていいよ」だったので好き勝手しています笑
5. ブランディング的な問題
- 高級感や信頼感を重視する保護者からは、専用の教室に劣ると見られる可能性がある
- チラシや広告においてアパートの一室という印象をどう伝えるかが課題
- 自身のプライドを保てるかどうか
なんというか...
「アパートで塾やってます」
というのはあまり大きな声で言いにくいんですよね。
塾=実店舗
というイメージが先行していて、
どこでやっているの?
「アパートです」
と答えると、
「え」
みたいな反応をされます。
この反応に傷つく塾・教室経営者もいるかと思います。
きくらげはよくもわるくもプライドがありません。
「えっ、アパートで塾笑」
みたいな反応をされても、
笑顔で、「そうなんですよ」と答えて
心の中では、

利益率90%のアパート塾だぞ。バカにされる筋合いはないぞ。
と思っています笑...
※ 利益率はあくまでも塾運営にかかる経費を抜いた金額です
6. 実店舗に比べて集客できない
- 実店舗に比べてアパート塾は集客がしにくい
はい、これは事実そうだと思います。
塾集客あるあるの
「無料体験授業受付中」
「全員第一志望合格」
と書かれた
旗フリフリ作戦

ができません笑...
また、店舗型の塾の場合は、玄関にプラスチックの箱を取り付けてチラシが取れるようにしている塾もありますが、アパートだとできません。
アパート塾だと店舗の存在感を活かした集客はまず難しいです。
(ちなみに、1Fが商業施設であれば、交渉次第では旗を置かせてもらえるかも)
実店舗の方が塾としての印象もいいですよね。
しかし、アパート塾だから集客ができないかというとそういうわけではありません。
集客という1点に関しては言えば、
・HPの作り込み
・ブログ記事の工夫
・効果的なInstagramの運用
・他の集客媒体の活用
で、集客には全く困りません....
アパート塾という集客的に不利な物件で、多くの塾生も集客するからこそwebマーケティングの力が磨かれるのです。
(不利な条件で磨かれたマーケ力は一生ものです。)
ちなみに、チラシをほぼ配らずに集客できています。

今までチラシを配ったのは一回のみです。それ以降はチラシを配っていません。アパート型の個人塾でも、チラシなしでweb戦略とクチコミで100名近くの塾生を集めることができるのです
店舗の存在感を活かした集客はできませんが、その分、webマーケティングの力を磨いて、webで集客すると良いのですよ。
きちんとした塾運営ができているのであれば、
クチコミや紹介も増えてきますので、
塾をして2年くらい経てば集客には困らなくなります。
今回の記事の内容の整理
今回の記事の内容を整理すると、
きくらげのように、
- 基本は一人で指導したい
- あまり稼がなくていい
- 小さく塾を経営したい
- メンタルを安定させたまま経営したい
人にはアパートでの塾経営はオススメです。
売り上げに対する家賃の金額を家賃比率といいますが、塾で家賃比率2~3%ってめちゃめちゃ抑えている方だと思います。
基本的には
店舗型ビジネスの家賃比率は売り上げに対する家賃の割合が10%以内とされています。
アパート経営では、売り上げと物件次第にはなりますが、家賃比率を3%未満に抑えることができます。
家賃比率3%未満だと売り上げがやや下がっても、メンタルが落ち込むことはありません。
アパートで塾を経営するかどうか悩まれている方のご参考になればなと思います。
今回の記事はここまでです。